マナーとエチケットの違いーモラル・ルールとの違いも
マナーとエチケット。
考えてみると、どう違うのでしょうか?
どちらも日本語では「礼儀・作法」といった意味になります。
では、一体その違いは何でしょうか?
「モラル」「ルール」との違いも含めてわかりやすく見ていきます。
マナーとエチケットの違い
◆マナー
「マナー」とは、公共の場などでの、社会的に望ましいと考えられている(暗黙の)約束に従った行動や発言のことです。また、「規則」ほどの明確な厳しさはないと言えます。
「交通マナー」「携帯のマナーモード」「テーブルマナー」「ビジネスマナー」などといった使われ方をしており、たしかに「みんなの中で、求められる振る舞い」のことを言っていますね。
◆エチケット
「エチケット」とは、マナーに比べて、対個人の意味合いが強くなります。人と接する際に、好感を与え、相手を不快な気持ちにさせないようにするための振る舞いのこと。社会から求められるというより、個人の心からわき出る優しさや気配りが表れたものが「エチケット」となります。
「(髪の毛をセットするなど)みだしなみのエチケット」「エチケット袋(乗り物酔いなどによる嘔吐物を受ける袋)」「口臭のエチケット」などのように使われます。
ちなみに、マナーは英語の「manner」から、エチケットはフランス語の「étiquette」から来ています。
ルール・モラルとの違い
◆ルール
「ルール(rule)」は日本語で「規則・決まり」という意味です。
マナーやエチケットは「そうした方が良い」というものですが、ルールは、それに従うことをより厳しく求められます。
「スポーツのルール」「法律は社会のルール」…守らなければ、もうそのグループやその場にいることが許されなくなりますよね。
◆モラル
「モラル(moral)」は「道徳(意識)・倫理(観)」という意味で使われることが多いです。
個人やグループが行動する際の、善悪についていう場合が多いですね。
「人をバカにするような態度は、私のモラルに反する」と言えば、「人をバカにするような態度は、私の善悪の判断からすると悪だ」ということですね。
「社会にモラルが取り戻された」と言えば、「人々が悪いことや不正などをしなくなって、善良な社会環境が戻ってきた」という意味合いになります。
まとめ
いかがでしょうか。
それぞれの意味や使い方の違いを知り、適切な場面で適切な表現を使いたいですね。
最後に簡単にそれぞれの意味をまとめておきます。
◆マナー
社会的に望ましいとされる振る舞い
◆エチケット
(目の前にいる)相手を不快にさせないための振る舞い
◆ルール
それに従うことが強く求められる決まり
◆モラル
善悪のうち「善」と判断される言動・態度