風邪とインフルエンザの違い-流行する時期、症状や熱、識別や検査、食べ物についても。
冬になると風邪を引きやすくなったり、インフルエンザが流行したりと、自分の体調により注意しなければならなくなります。
咳やくしゃみが出たとき、風邪を疑うかインフルエンザを疑うかで、本人や家族の行動が変わってくるでしょう。
風邪であれば大きな心配はいりませんが、インフルエンザは命に関わることがあるため、早めに病院へ行って検査を受けなければなりません。
風邪とインフルエンザでは、症状にどんな違いがあるのでしょうか。
識別について、検査や食べ物についても紹介してみたいと思います。
風邪とインフルエンザの違い-熱、識別、検査について
風邪もインフルエンザも、咳やくしゃみが出て、熱が上がるという点では共通しています。
しかし、インフルエンザの方が深刻で、それゆえに医師に診断してもらわなければならないという意識を持っている人が大多数でしょう。
では、風邪とインフルエンザの違いを、様々な観点から見ていきます。
風邪
風邪症候群といって、喉や鼻などの上気道の粘膜に微生物(ほとんどがウイルス)が感染して起こる急性炎症の総称です。
風邪を引かせるウイルスにはたくさんの種類があって、ライノウイルスが全体の三割から四割を占めます。
夏風邪という言葉があるように、風邪は一年中引く可能性があります。
インフルエンザ
インフルエンザウイルスが上気道に感染することによって引き起こされ、冬季(12月~3月頃)に流行します。
風邪もインフルエンザも「上気道にウイルスが感染」するという点では共通です。
したがって、インフルエンザも風邪症候群の一種と考えることができます。
ただし、これから挙げるように、インフルエンザの症状は風邪に比べてずっと重いため、風邪の一種とはいえ、風邪と同じ扱いをするのは不適切でしょう。
世間には「風邪とインフルエンザはまったく別物」という意見もあり、やはり風邪と同様の対応をするのはよくありません。
風邪の症状
ウイルスが喉に感染したならば、咳やくしゃみが出るのはもちろんのこと、喉に痛みを感じます。
また、鼻に感染したならば、鼻水や鼻づまりなどの症状が現れます。
熱が出ることもありますが、微熱程度で済むことが多いです。
このように、風邪を引いたときは、呼吸に関係する場所に症状が出て、あまり全身に倦怠感が出るということはありません。
インフルエンザの症状
インフルエンザウイルスに感染してから三日以内は潜伏期間で、その後に発症します。
さて、インフルエンザでも、咳や鼻水、喉の痛みなど、風邪とよく似た症状が現れるのは確かです。
しかしそれより先に、全身の倦怠感や激しい悪寒、さらには38度以上の高熱、関節痛、筋肉痛など、風邪とは相違点が多いです。
加えて食欲不振にも陥ることから、風邪よりもはるかに重い症状であることがわかります。
以上から、インフルエンザにあって風邪にはない特徴が、全身に出る症状です。
明らかに風邪にはないだるさを感じるようであれば、インフルエンザも疑われます。
決して自分で判断せず、病院に行って検査を受けることが大切です。
診察方法
風邪では、特車な検査はほぼ行われず、医師による問診、触診、聴診がメインです。
あるいは、風邪を引いても病院に行かない人も多くいることでしょう。
それに対して、インフルエンザでは「迅速抗原検出キット」を使用して検査します。
鼻に綿棒を入れて粘液を採取し、陽性か陰性かを調べます。
インフルエンザを発症してから48時間以内に薬を飲むと効果があるため、早めの受診が重要です。
しかし、感染してまもないうちは、正しい検査結果が出ない可能性もあるため、12時間経っている方がよいです。
高熱、悪寒、倦怠感などの症状が見られた場合は、病院で診てもらいましょう。
風邪やインフルエンザのときの食べ物について
風邪やインフルエンザで体がしんどいときは、食欲が落ちます。
あまりに食欲がなく、食べ物を見るのも嫌だ、という場合は無理に食事を摂る必要はありません。
ただ、すこし食欲が回復したならば、消化によいものを中心に食べるようにしましょう。
具体的には、おかゆやうどんは、体を温め免疫力を高めます。
また、ヨーグルトは腸内環境を整える食べ物で、腸内環境は免疫力に影響を及ぼします。
食べやすいこともあり、食欲がそれほどないときにおすすめです。
特にインフルエンザでは高熱が出て、下痢を訴えることがあります。
熱によって、かつ、下痢によって体内の水分が奪われるため、水分補給を怠ると脱水症状に陥る可能性があります。
ポイントとしては、水だけではなく、スポーツドリンクを飲むこともおすすめです。
まとめ
風邪のときは体を温めつつ安静にしていれば、重症化することは少ないですが、インフルエンザにかかると全身に重い症状が出て、数日はつらい日が続きます。
風邪のような症状に加えて、関節や筋肉が痛い、全身がだるいなどの症状があれば、インフルエンザを疑って早めに病院へ行きましょう。
二日以内であれば薬の効果も高く、少しでも苦しい時間を短縮することができます。
しかし、予防できれば最善であることは言うまでもありません。
流行時には人混みに行かない、帰宅時には手を洗う、乾燥を避ける、予防接種を受ける、そして十分な休養と栄養バランスの取れた食事などを普段から心掛けることが大切だと思います!