さつきとつつじの違いは?シャクナゲとの見分け方も画像つきで解説
新緑の気持ちいい季節になると、あちこちでいっせいに咲きはじめる濃いピンクや白の花。
蜜を吸って遊んだ思い出がある人も多いのでは?
よく見るあの花、ツツジだと思っていたけど、あれ?もしかしてサツキ?シャクナゲもよく似ているような…。
見た目も咲く時期もよく似ている、サツキ・ツツジ・シャクナゲの違いと見分け方を解説します。
ツツジ・サツキ・シャクナゲの違いと見分け方、3つのポイント
1.葉の特徴
◆つつじ 葉の表面に細かい毛が生えていて、光沢がない。
◆さつき 葉の表面に光沢がある。
◆シャクナゲ 葉の裏側に細かい毛が生えている。
このように異なる特徴があるので、葉で見分ける方法が一番わかりやすいですね。
2.おしべの数
◆つつじ 5~10本程度のものが多い
◆さつき 5本のものが多い
◆シャクナゲ 10~14本のものが多い
このようにおしべの数も特徴的です。
5本ならさつき、10本くらいならつつじ、10本より多ければシャクナゲ、と大体の見当をつけることができます。
写真で確認してみましょう。上から順につつじ、さつき、シャクナゲです。
↑【つつじ】
↑【さつき】
↑【シャクナゲ】
並べて見ると、葉やおしべの数の違いがよくわかり見分けやすいですね。
3.花が咲く時期
◆つつじ 春先に咲く。3月~5月頃開花。花びらや葉が大きいのが特徴。
◆さつき 初夏に咲く。5月~7月頃開花。花びらや葉が小さい。
先に咲くのがつつじ、と覚えると簡単ですね。
シャクナゲは4月頃に咲くので、開花時期だけで見分けるのは難しいでしょう。
他の特徴とあわせて手がかりにするのがおすすめです。
花の色で見分けることはできる?
それぞれ、見かける機会が多い代表的な色は次のとおりです。
◆つつじ 白・ピンク・赤紫
◆さつき 赤
◆シャクナゲ 濃いピンク
品種改良などでバリエーションがどんどん増えているので、花の色だけでツツジ・サツキ・シャクナゲを見分けるのは難しいでしょう。
葉やおしべの特徴と組み合わせて考えるのが見分け方のコツです。
ツツジ・サツキ・シャクナゲの分類学上の違いは?
すべて同じツツジ属の仲間です。
サツキは第一群ヤマツツジ節サツキ類、シャクナゲは第三群シャクナゲ節という細かい違いはあるものの、みんな親戚同士のようなものですね。見た目が似ているのにも納得です。
ちなみに、ツツジは落葉樹でサツキとシャクナゲは常緑樹という違いもあります。
気候条件などで地域差がありますが、秋冬に葉が寂しくなっていたらツツジの可能性が高いということです。
さつき・つつじの育て方 ポイントは剪定と病気対策!
さつき・つつじを自分で育ててみたいという人も多いのではないでしょうか。
どちらも育てやすく、ガーデニング初心者にも人気の花です。
鉢植えの場合、どちらも日当たりの良い場所を好みます。
水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと。
「花が咲かない!」なんてことにならないためには剪定のタイミングがとても大切です。
どちらも、その年の花が咲き終わったらすぐに剪定すること。
タイミングを逃すと、せっかく出てきた新芽を切ることになってしまいます。
新芽を切ると翌年花が咲かなくなってしまうので、「剪定はなるべく早く」と気をつけておきましょう。
剪定が不十分で風通しが悪くなると、ツツジグンバイムシなどの害虫が発生したり病気にかかりやすくなってしまいます。
また、きちんと剪定していたのに花が咲かない場合は、ベニモンアオリンガの幼虫による食害の可能性があります。
市販のオルトラン液剤を散布して駆除し、様子を見ましょう。
いかがでしたか?道路沿いなどで見かけたときに、これはツツジ?サツキ?シャクナゲ?とちょっと観察してみると面白そうですね。
一番簡単な見分け方は、「葉っぱを触ってみること」。
表がふわっとしていたらツツジ、ツルッとしていたらサツキ、裏がふわっとしていたらシャクナゲ、と覚えておくと便利です。