コンクリート・セメント・モルタル・アスファルトの違い ~値段や強度、材料の配合比率など~
コンクリート、セメント、モルタル、アスファルト・・・誰もが耳にした事があるとは思いますが、その違いはご存知でしょうか?
道路や建物に使う建築資材、と言ったくらいの認識の方が多いかもしれません。
身近にあるのに意外と知られていない違いを調べてみました。
コンクリート、セメント、モルタル、アスファルトの違い
◆コンクリート
セメントに砂、砂利を混ぜて水で練ったもの。
道路、ダム、トンネル、建造物など幅広く使用される建築資材で、凝固する前の状態は生コンクリートと呼ばれています。
◆セメント
石灰石、粘土、珪石(けいせき)、酸化鉄及び鉄鋼を混ぜ、細かく粉砕したもの。
セメントだけでは強度は弱く、砂や砂利を混ぜてコンクリートやモルタルなどに変化させて使用します。
つまり、モルタルやコンクリートを作る為の「つなぎ」のような役割と言う事になります。
水だけで練ったペースト状のセメントは、強度は弱いですがきめが細かいので、モルタルのヒビ補修やタイルの目地などに使用されます。
◆モルタル
セメントに砂を混ぜ、水で練ったもの。
ペースト状で施工性がよく、ブロックやレンガの目地に使用されたり、コンクリートの表面の仕上げ材として使用されたりします。
高価であることや時間と共に伸縮が起きることが多い為、単独での使用はあまりありません。
◆アスファルト
高温では液体、常温では固体になる、原油から採取される粘着性のある物質。
防水材、制振材、防音材、接着剤、緩衝材など多様な用途がありますが、道路舗装材として用いられることが最も多いです。
道路舗装材として使用する時は、熱した液体状のアスファルトに砂利や砕石などの骨材を混ぜて作ります。
コンクリート、セメント、モルタル、アスファルト、値段はどれが一番安い?
コンクリート、セメント、モルタル、アスファルト、値段はどれが一番高いかと言った点を調べたところ、アスファルト<コンクリート<モルタル<セメントの順だと思われる結果でした。
コンクリート、モルタル、セメントについては、砂、砂利に比べるとセメントは高価なため、セメントの割合が多くなるにつれ高価になるようです。
コンクリート、セメント、モルタル、アスファルトの強度はどれが一番高い?
値段の高い順は上で述べましたが、では強度についてはどうなのでしょう。
こちらは、アスファルト<セメント<モルタル<コンクリートになると思われます。
一番強度が低いのはアスファルトで、経年と共にでこぼこしてくるようです。
セメントのみは強度が弱く、セメントに砂が入っているモルタルは強度が高く、砂に加え砂利も入っているコンクリートはさらに強度が高いと言うわけです。
コンクリート、セメント、モルタル、アスファルトの配合はどうなってるの?
どの資材も、それ単体で使用するわけではなく、水、砂、砂利などと混ぜられて使用されます。
では、それぞれどのような配合率になっているのでしょう?
◆コンクリート
セメント1:砂3:砂利6。
これに水を加えたものとなります。
水の割合が少ないほど、コンクリートの耐久性が増します。
◆セメント
セメントペーストとして使用する場合は水のみを適量。
セメント25kgに対し15kg以下が良いそうです。
◆モルタル
セメント1:砂3。これに水を加えたものになります。
こちらも、コンクリート同様水の割合によって耐久性が左右されます。
◆アスファルト
一般的に道路に使用されている「アスファルト」で通じるものはアスファルト混合物です。
アスファルト混合物には、アスファルト自体は数%しか含まれていません。
約90%が砂利や砕石などの骨材、残りの10%がアスファルトそのものと石灰粉などの混合物となります。
このように、調べてみると、同じ建築資材でもアスファルトは他の3つとは成分などがまったく異なることが分かります。
普段何気なく歩いている道路や建造物、装飾品も、用途に合わせて強度やコストなどの面から適したものが選ばれているのでしょうね。