プリン・ムース・ババロアの違い-パンナコッタやブランマンジェとの違いは?
あなたは、プリン、ムース、ババロアの違いがわかりますか?
他にもパンナコッタやブランマンジェといった、似たようなスイーツもあります。
材料や製法が異なるから呼び方も変わるのですが、本当にそうなのでしょうか?
今回は、それらの違いを紹介したいと思います。
プリンとムースとババロアの違い
◆プリン
まずはプリンについてご紹介します。
日本で言うプリンとは、カスタードプリンのことを指します。
基本的には、イギリスでプディングというものに由来するのですが、これは種類というよりも、形に重点をおいた呼び方なのです。
要するに、プリン型のスイーツ全般をプリンと言います。
違和感を覚えるかもしれませんが、プリン型のババロアもプリンと言えなくもないのです。
カスタードプリンは、卵に砂糖とバニラを混ぜて加熱(湯煎)し冷やしたものです。
◆ムース
mousseは、「泡」という意味を持ちます。
ラテン語でmulsa=蜂蜜水が語源と言われています。
ムースとは、生クリームを泡立てたものと、卵白を泡立てたメレンゲを混ぜ合わせ、ふわふわの食感を楽しむスイーツです。
これにピューレ状の果実や粉末チョコレートパウダーなどで味付けをし、冷やしたものです。
ゼラチンをつなぎに使うこともあるので、ゼラチンを使う使わないでババロアと区別した説は正解とは言えません。
◆ババロア
ババロアは、ドイツのヴィッテル・バッハ王国に仕えていたフランス人シェフが初めて作ったというのが始まりだそうです。
ババロアとは、卵と牛乳と砂糖、そして生クリーム(泡立てた状態)を加熱し、ゼラチンで固めたものです。
加熱しますので、メレンゲ(卵白を泡立てたもの)は入りません。
ぷるぷるとした食感を楽しむスイーツです。
このように、製法は大差なく、作り手の考え方により違いが見られるものと言えます。
ムースとババロアは、ゼラチンの使用量によってもわけることが可能な感じもありますが、線引きは難しいのが現状で、ヨーロッパでも、この違いについては議論されているようです。
パンナコッタとムース・ババロアとの違い
パンナコッタはイタリア発祥のスイーツで、簡単に言えば生クリームをゼラチンで固めたものです。
これに果実ピューレやチョコレートパウダー等を加えると、正直、ババロアとの区別は難しくなります。
近年、ババロアにメレンゲを付け足したり、パンナコッタに果実ピューレを混ぜ込んだりして提供する店も多くなっています。
そうなると、ムース、ババロア、パンナコッタを区別するラインは曖昧なものになっていると言えるでしょう。
ブランマンジェとムース・ババロアとの違い
ブランマンジェはフランスで生まれたスイーツで、牛乳に砂糖などで味付けをし、それをコーンスターチやゼラチンで固めたものです。
泡立てるという作業工程はないので、ムースとは違いが見られそうです。
しかし、近年はアレンジが進み、その境界はやはりあいまいになってきています。
まとめ
最初は製法や材料などで、様々な違いが見られたスイーツだったのでしょう。
しかし、国を渡り様々な料理人がアレンジを加える中で、その境界はどんどん曖昧になってきているように思います。
ムースは、泡をつぶさないために手早い作業と、混ぜ方への細心の注意が必要です。
そして、使う素材によって泡立て加減を変えます。
なので、大変繊細なスイーツと言えます。
ババロアは、混ぜて固めるだけというイメージしかありませんでした。
調べる前は、明確に区別があるものだと思っていたこちらの2者も、全く異なるとは言えないようですね。