図る 測る 計るの違いと使い分け-量る 諮る 謀るとの違いも
何かの重さや距離を「はかる」、陰謀を「はかる」・・・「はかる」という言葉は色々使われていますよね。
書き上げてみると6種類の同音異義語がありました。
ここでは意味の違いや使い方・使い分けを説明していきます。
まず「測る」「計る」「量る」の違いと使い分け
この3つはある基準をもとにものの度合いを調べる時に使います。
はかりなどの計測機器を使う際に使用する事が多い漢字です。
ではそれぞれの漢字は何をはかる時に使うのでしょうか。
【測る】
長さ、面積、高さ、速さ、深さなどをはかる時に使用します。
「台形の面積を測る」「東京から大阪までの距離を測る」「あの山の標高を測る」など。
物事の状態、程度や他人の心中について、考えを巡らす、という意味もあり「彼女の心中は測り知れない」といった使い方も。
【計る】
「(数を)かぞえる」を意味し、数や時間をはかる時に使用します。
「50メートル走のタイムを計る」「タイミングを計る」など。
企てる(くわだてる、後述する陰謀的なものではなく中立的な意味合い)などの意味もあり、「国の将来を計る」といった使い方もします。
【量る】
重さ、量、体積をはかる時に使用します。
「体重を量る」「量り売りの飴を買う」など。
それでは残り3つの「はかる」も見てみましょう。
「図る」「諮る」「謀る」の違いと使い分け
【図る】
計画する、物事を行おうとして色々と考える、といった意味を表します。
「合理化を図る」といった使い方をします。
【諮る】
意見を求める、相談する、という意味合いで使います。
「部署内で諮り、決定する」、「進学について先生に諮る」といった使い方をします。
【謀る】
相談する、企てる、計画する、という意味を表しますが、「謀る」の場合は他の「はかる」と違い、「たくらむ」「悪事を計画する」「あざむく、だます」の意味合いで使います。
「上司に謀られた」「脱走を謀る」といった使い方をします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
同じ「はかる」でも使いたい意味によってかなり違いがありました。
測る:一定の尺度ではかる。考えを巡らす。
計る:数や時間を数える。企てる(中立的な意味)。
量る:重さ、体積などはかる。他の事柄の見当をつける。
図る:物事を行おうと色々と考える。
諮る:相談する。
謀る:企てる(悪事的な意味)
良い意味の時に「謀る」を使ってしまったりしないよう、ぜひ活用してください。
どうしてもどれに当てはまるのかピンとこない・・・というときはひらがなで書く方が無難でしょう。