みかんとオレンジの違い
みずみずしく鮮やかな橙色をした、甘酸っぱくて美味しいみかんとオレンジ。
どちらも、味はもちろん食べやすさからも人気の果物です。
この2つ、見た目はとても似ていますが、何か違いはあるのでしょうか?
みかん・オレンジの違いと、マンダリンオレンジとの関係
◆みかん
みかんと呼ばれるものは、ほとんどが温州みかんの事を指します。
温州みかんは400年前に中国から鹿児島に伝わったもので、中国の温州という地名から名付けられました。
また、マンダリンオレンジとは近縁で、別の種類ですが、日本ではマンダリンオレンジとみかんは同じものという認識のようです。
皮が薄く手で簡単にむくことができ、お菓子などに使われるよりそのまま食べられることが圧倒的に多いです。
◆オレンジ
日常よく食べられる一般的なオレンジは、バレンシアオレンジと呼ばれるものです。
インドから地中海を経て、19世紀ごろアメリカに渡ったのち、明治時代には日本にも輸入されるようになりました。
みかんよりも皮が厚く、手で皮をむくのは難しいです。
味が濃厚で香り高く、ジュースはもちろん、ママレードやオレンジソースなどにも使用されます。
みかんは英語でなんと呼ぶ?
オレンジは英語でも「orange」(オレンジ)ですが、みかんはどうなのでしょう?
調べたところ、原産地によって呼び方が違うようで、以下のようになるそうです。
・中国原産のみかん・・・mandarin(マンダリン)
・北米・南アフリカ原産のみかん・・・tangerine(タンジェリン)
・日本産のみかん・・・satsuma(サツマ)
日本産のみかん(温州みかん)がサツマと呼ばれる理由は、みかんが中国から渡ってきた先が鹿児島であるとされ、それにちなんで薩摩=サツマが語源になっているという説があります。
みかんとオレンジのアレルギー症状と対策とは?
食べ物でのアレルギーといえば、有名なものでは卵や小麦、そばや乳など数多くありますが、みかんやオレンジなどの柑橘類でアレルギー症状が出る人もいます。
症状は、舌の痺れやかゆみを伴なう、頭痛、めまいなど、人により様々ですが、最悪の場合、急激に血圧が低下するなどのアナフィラキシーショックになることもあります。
対策としては、柑橘類を摂取しないように気をつけるほかありません。
デザートとしてそのまま出された場合や、オレンジジュースなどの場合は分かりやすいのですが、調理されているものや加工されているものの中に入っていたりする場合もあり、パッと見ただけでは気づかないこともあります。
オレンジはアレルギーを引き起こしやすい物質として、表示が勧められる食品の一つなので、アレルギー物質の表示がある場合はオレンジが載っていないか見てみると良いでしょう。(表示がない場合もあるので注意しなければなりません)
みかんとオレンジの栄養の違い
同じ柑橘類のみかんとオレンジですが、栄養の面では違いがあるのでしょうか?
◆みかん
カロリーは100gあたり46kcal。
ビタミンCと風邪予防に効果があるというシネフィリンという成分がたくさん含まれています。
また疲労回復に良いとされるクエン酸は、みかん1個で1日の必要量を摂取できます。
体内でビタミンAに変わるβカロチンや、がん予防・骨粗鬆症予防に効果があるとされるβクリプトキサンチンも含まれています。
◆オレンジ
カロリーは100gあたり39kcalとみかんよりやや低いです。
みかんと同様、ビタミンCが豊富で風邪予防や美容にも良いとされ、半個でほぼ1日分のビタミンCを摂取できます。
そして、こちらもみかんと同じく、疲労回復に役立つクエン酸が豊富。
ナトリウムを排泄する役割を持つカリウムも含まれており、高血圧にも効果があります。
また、水溶性の食物繊維(ペクチン)も多く含まれているので、、便秘の解消や予防も期待できます。
みかんとオレンジを掛け合わせた「清見」ってどんな果物?
清見は、ミカン科ミカン属の柑橘類の一種です。
温州みかんの「宮川早生」と外国産の「トロビタオレンジ」を交配させて作られた、日本発のタンゴール(柑橘類の雑種の一つ)です。
重さは200~250gほどで、みかんよりは皮が厚め。
果肉は柔らかくて果汁も多く、ミカンの甘みとオレンジの香りが楽しめる品種です。
ビタミンCや食物繊維、βクリプトキサンチンが多く、ビタミンA、Eも含まれます。
愛媛県で最も多く収穫され、国内の収穫量の45%が愛媛県産、次いで和歌山が32%、佐賀県と広島県がそれぞれ5%となっています。
みかんとオレンジは、大きさや食べ方などしか違いが思い浮かばないという方も多かったと思います。
確かに同じ柑橘類ですが、皮や果肉の違いや、用途の違い、ルーツの違いなどがの相違点が色々あります。
しかし、どちらも爽やかで美味しく、健康に良い果物であることには違いありませんね!