ボロネーゼとミートソースの違い ~パスタやアレンジレシピの話ともからめて~
レストランや家庭でもよく食べられ、日本でも親しみのあるミートソース。
よく似た料理にボロネーゼというパスタ料理がありますが、違いはあるのでしょうか。
それぞれのレシピや、使用するパスタなどと併せて調べてみました。
ボロネーゼとミートソースの違い
◆ボロネーゼ
正式名称はラグー・アッラ・ボロネーゼで、一般的には略してボロネーゼと呼ばれ、フランス語読みでボロネーズと言われる事もあります。
イタリア南部のパスタを、北部のボローニャに住む富裕層が、隣接するフランスの「ラグー(煮込み)」を元に肉・野菜・ワインなどを使用して作らせたものが起源と言われています。
挽肉とパスタをあえたもので、ソースらしさはあまりありません。
◆ミートソース
ミートソースはボロネーゼの日本での呼び方で、イタリアでは基本的にミートソースとは呼びません。
とはいえ、ボロネーゼはイタリアからではなくアメリカを経由して伝わった為、作り方はイタリアのボロネーゼとは少し異なります。
挽肉とホールトマトをたっぷり使い、トマトソースで煮込んだものがミートソースと呼ばれていて、ボロネーゼの倍量ほどのトマトが入る事になります。
ボロネーゼ・ミートソースはどのパスタが合う?
◆ボロネーゼ
普通のスパゲッティを使う場合もありますが、本格的なレシピでは「タリアテッレ」と言う幅が5~10mmの平麺タイプのパスタを使います。
◆ミートソース
日本で食べられるミートソーススパゲッティは、大半が1.8~1.9mm前後の太めのスパゲッティを使用して作られています。
本場イタリアと日本では、使用するパスタが違うようですね。
イタリアでは、ボロネーゼはタリアテッレ以外は認めないというほどこだわりが強いそうです。
ボロネーゼの作り方【本場イタリアのレシピ】
<材料 4人分>
オリーブオイル 大さじ2
筋上の薄切りパンチェッタ 6枚
玉ねぎ 2個
人参 2本
セロリ 1本
ニンニク 3片
赤身の牛挽肉 1kg
赤ワイン グラスで2杯分
カットトマトの缶詰 800g
ローリエ 2枚
塩、黒胡椒 適量
乾燥タリアテッレ 800g~1kg
おろしたてのパルメザンチーズ 適量
<作り方>
①パンチェッタ・玉ねぎ・人参・セロリはみじん切りに、ニンニクは潰しておく。
①厚手のフライパンにオリーブオイルを入れて熱し、パンチェッタをキツネ色になるまで炒め、玉ねぎ・人参・ニンニクを加え柔らかくなるまで炒める。
②牛挽肉を加え、焼き色がつくまで炒めたら、ワインを注ぎ、3分の1程になるまで煮詰める。
③火を弱めてトマトとセロリ、ローリエを加えて混ぜる。
④蓋をしてから1時間~1時間半、時々かき混ぜながらとろみが付くまでとろ火で煮込む。
⑤たっぷりのお湯に塩を加えてタリアテッレを茹で、水切り後皿に取り分ける。パルメザンを少量ふりかけ、ソースをかける。
⑥残りのチーズと黒胡椒をふりかけて完成。
ボロネーゼ・ミートソースの簡単アレンジレシピ
ボロネーゼやミートソースを使ったアレンジ料理はいろいろあります。
その中からひとつ簡単なアレンジレシピをご紹介します。
簡単ミートソースドリア
<材料 2人分>
ご飯 200g
ミートソース(ボロネーゼ) 120g
ピザ用チーズ 適量
塩少々
バジルやパセリ
<作り方>
①耐熱の器に盛ったご飯にミートソースと塩を少々かけ、まんべんなく混ぜ合わせる。
②ピザ用チーズを上に乗せて、オーブントースターへ入れ、3~5分焼く。
③仕上げにパセリやバジルをお好みで散らして完成。
他にも、冷凍パイシートに包んでミートパイにしたり、春巻きの皮で包んで揚げたりと、ミートソースやボロネーゼがあればいろいろアレンジ料理ができます。
ミートソース・ボロネーゼは冷凍も出来るので、まとめてたくさん作っておいて、小分けに冷凍保存するのもいいかも知れませんね。
いかがでしたか?
厳密に言えば、ミートソースとボロネーゼは作り方や見た目に違いがあります。
しかし日本ではミートソース=ボロネーゼという認識が広まっている為、その区別は曖昧なものになっているようですね。
もちろんどちらも美味しいのですが、もし本場の正式なボロネーゼを食べる機会があれば、ぜひミートソースとの違いを比べてみてください。