日食と月食の違い ~皆既月食/日食・半影月食などの種類や仕組みについても~
ニュースなどで、月食や日食について話題になることがありますよね。
珍しく幻想的なこれらの現象を、ひと目見たいと思う人もたくさんいらっしゃるかと思います。
しかし、普段から身近にある言葉ではありませんし、詳しい仕組みなどは天体によほど興味のある人でないと分からないことも多いかと思います。
今回は、この2つの仕組みや種類の違いなどを学んでみましょう。
日食と月食の違い
◆日食
地球、月、太陽の順で一直線に並んだ時に起きる現象。
太陽と地球の間に月が入る事によって、太陽の全部または一部が月に覆われ、太陽が見えなくなったり、欠けたりする。
新月の時に起こる。
◆月食
月、地球、太陽の順で一直線に並んだ時に起きる現象。
地球の影が月にかかることによって、月が欠けて見える。
満月の時に起こる。
日食と月食の種類・仕組みとは?
◆日食
地球と月の公転により、毎日太陽と月と地球の位置は変化しています。
太陽と地球の間に月が入り、太陽の一部分が隠される事を部分日食、太陽のすべてが隠される事を皆既日食と言います。
月が太陽が隠しきれず、太陽がリング状に見える事を金環日食と言い、数年~数十年に一度、日本だと場所によっては数百年から1000年以上も見られないという非常に珍しい現象です。
月の大きさが変わらないのに、太陽を覆ってしまう皆既日食と、太陽を隠しきれない金環日食があるのは何故かと言うと、細長い楕円形を描く月の公転の軌道が原因なのです。
月の実際の大きさが変わったのではなく、月が地球に近い位置にあるときに日食が起きると、地球からの月の見た目は大きく見え、太陽が完全に隠れる皆既日食となります。
反対に、月が遠くにあると気に日食が起こると、地球から月は小さく見えるので、太陽が月よりもはみ出して金環日食になるのです。
◆月食
月は太陽のように自ら光を発しているのではなく、太陽の光を反射している為光って見えています。
地球から見えている月は太陽の光が当たっている部分なので、太陽の光が当たらず陰になっている部分は地球からは見えません。
これが月の満ち欠けの仕組みです。
月食とは、先ほども述べたとおり、太陽と月の間に地球が入る事で地球の影が月に入って、地球からは月が欠けたように見えるものです。
日食は限られた場世で限られた時間しか見ることが出来ないのに対し、月食はその時間に月が見える場所であればどこでも見ることが出来ます。
皆既月食・半影月食とは何?
日食に皆既日食や部分日食、金環日食があるように、月食にもいくつか種類があります。
その中で押さえておきたい二つの月食の種類が、皆既月食と半影月食です。
皆既月食
太陽、地球、月が一直線に並び、完全に月が地球の影に入る現象の事。
影の一部分に入る場合は部分日食と言います。
皆既日食とは異なり、月が完全に見えなくなるわけではなく、月が赤色に見えます。
なぜ赤く見えるのかと言うと、これには夕日が赤く見える「散乱」と同じ現象が関係しています。
太陽の光が地球の大気を通過する時、青い光は空気の粒により散乱しますが、赤い光は空気の粒の影響を受けにくく、光は弱まるものの大気を通り抜けることが出来ます。
地球を通過した太陽の赤い光は大気で屈折し、月を照らします。
これが、皆既月食の時に月が赤く見える理由なのです。
半影月食
地球が太陽の一部分を隠している部分(半影)に月が入る事で、月の一部分が暗くなるもの。
一部分のみわずかに暗くなるだけなので、肉眼で観察しても月食と気づけない事もあります。
見ることが出来る時間や場所が限られている日食・月食。
もしタイミングがあって日食・月食を見る機会があったら、是非仕組みを思い出して観察してみて下さいね。
きっと、より感動できると思いますよ!