豆板醤・甜麺醤(テンメンジャン)・コチュジャンの違い
麻婆豆腐などに使われている調味料の豆板醤と、ビビンバなどに使われているコチュジャン。
どちらも辛み系の香辛料ということはわかっていても、どこがどう違うのかを知っている方は多く無いかもしれません。
豆板醤・コチュジャンを使用したお手軽レシピと併せて、2つの違いを紹介していきたいと思います。
豆板醤とコチュジャンの違い
◆豆板醤
そら豆に大豆、米、大豆油、ごま油、塩、唐辛子などを加えて作る、中国四川省発祥の調味料。
元々はそら豆だけを発酵させていましたが、現在の主流は唐辛子をたっぷり加えたものとなっていて、日本で売られているのも辛いものがほとんどです。
発酵させてペースト状になったそら豆の旨みと唐辛子の辛味が特徴で、主に麻婆豆腐・担々麺などの辛味の強い四川料理に用いられます。
◆コチュジャン
もち米麹、唐辛子の粉などを主な原料とする、朝鮮半島でよく使われる発酵食品。
時代や地域によって、大豆・麦・小麦粉・きびを混ぜる等、材料や製法は多様化しています。
もち米が発酵する事で甘みが出るため甘辛い味となっているのが特徴です。
韓国では日本でいう醤油のような存在で、ビビンバなどに用いる他、和え物・炒め物・煮物など、普段の料理に少し加えるだけで韓国料理になります。
豆板醤・コチュジャンと、甜麺醤(テンメンジャン)の違いは?
甜麺醤(テンメンジャン)は、小麦粉と塩を混ぜて、特殊な麹を加えて醸造された黒または赤褐色の味噌のことで、甘辛い味が特徴です。
北京ダックのソースとしてそのまま生で食べたり、回鍋肉や野菜炒めなどの炒め物に用いられたりします。
豆板醤は辛味を、コチュジャンはまろやかな辛味とコクを、甜麺醤は甘みとコクを、それぞれ出す為に加える調味料です。
豆板醤・コチュジャンを使った簡単レシピ
豆板醤は麻婆豆腐、コチュジャンはビビンバが代表料理として上げられますが、他にも色々なレシピがあります。
その中から簡単に作れる豆板醤・コチュジャンを使用したレシピをご紹介いたします。
もやしの中華丼
<材料・4人分>
もやし 250g豚挽き肉 150g
ねぎ 10cm
ニンニク 1かけ
豆板醤 大さじ1/2
○しょうゆ 大さじ2
○砂糖 大さじ 1/2
○みそ 大さじ1
○酒 大さじ1
粉山椒 少々
ご飯600~800g
サラダ油 大さじ1
片栗粉 小さじ1
ごま油 少々
<作り方>
①もやしは洗って水を切る。ねぎ、ニンニクはぞれぞれみじん切りにする。
②中華なべやフライパンにサラダ油を入れ中火で熱し、ニンニクと豚挽き肉を入れてパラパラになるまで炒め、もやしも加えてさらに炒める。
③②に、豆板醤とあらかじめ混ぜておいた○の材料を加えて混ぜ合わせる。
④味が馴染んだら、片栗粉を倍量の水で溶いたものを加え、全体を混ぜ合わせる。
⑤ねぎを散らし、粉山椒とごま油を加えて仕上げ、丼に盛ったご飯の上にかけて完成。
豚こまのコチュジャン炒め
<材料・4人分>
豚こま切れ肉 200g
キャベツ 1/2個
ねぎ 1本
○ニンニク(すりおろす) 1かけ
○しょうが(すりおろす) 1かけ
○酒 大さじ2
○砂糖 大さじ1と1/2
○醤油 大さじ2と1/2
○コチュジャン 大さじ1と1/2
○ごま油 大さじ1
サラダ油 適量
<作り方>
①ざく切りにしたキャベツをボウルに入れ、熱湯をひたひたになるまでかけ、ふたをして約7分おき、ざるに上げる。
②ボウルに○の材料を入れて混ぜ合わせたら、豚肉を入れて味を馴染ませる。
③ねぎは斜めに薄切りにして②を加えて混ぜる
④フライパンにサラダ油を薄くひいて熱し、③を炒める。
⑤よく水気を切った①のキャベツを入れてさっと炒め合わせて完成。
豆板醤とコチュジャンはそれぞれ代用できる?
豆板醤とコチュジャン、使いたいときに切らしてしまったというときに、代用などは出来るのでしょうか?
結論を先に言いますと、この2つの調味料は味がかなり違うので、そのままでは代用にはなりません。
しかし、他の調味料を混ぜて似た味にすることは出来ます。
例えばコチュジャンを切らしてしまった場合は、豆板醤と甜麺醤を同量混ぜ合わせるとコチュジャンに近い味になります。
豆板醤を切らしてしまった場合は、コチュジャンでは甘みが出てしまい代用が出来ませんが、別な調味料であれば代用品は作れます。
一味唐辛子小さじ1と1/2、味噌大さじ1、ごま油と醤油それぞれ小さじ1を混ぜ合わせると、豆板醤に近い味になります。
何気なく食べている中華料理や韓国料理に欠かせない豆板醤とコチュジャン。
調べてみると、同じ辛み調味料でも、発祥から材料などいろいろな違いがありました。
2つの味の特徴を活かして、今回ご紹介したレシピをはじめ色々な料理にチャレンジしてみて下さいね!