正看護師・准看護師・看護助手の違い

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kangoshi

看護師と准看護師、どちらも病院で働く「白衣の天使」ですね。

同じような格好で、同じように患者に接していて、患者視点から見ればいったいどこが違うの?と思ってしまいます。

そんな看護師と准看護師、どう違うのか調べてみました。

看護師と准看護師の違い

◆看護師

看護高等学校、看護専門学校、看護短期大学、大学の看護学部・医学部保険学科等で3000時間以上の教育を経て卒業すると、看護師国家試験の受験資格が得られます。

この試験に合格すると厚生労働大臣より看護師免許が交付され、看護師(正看護師)となるのです。

◆准看護師

准看護学校や看護高等学校で1890時間以上の教育を経て卒業すると、都道府県知事の受験資格が得られます。

この試験に合格すると、都道府県知事から晴れて准看護師の免許が交付されます。

看護師(正看護師)と准看護師、仕事の内容に違いはある?

正看護師と准看護師は、基本的に業務内容にほとんど差はありません。

しかし、業務を行う立場としての違いはあります。

◆看護師(正看護師)

医師の判断がなくても自己判断で業務ができ、主体的な看護が出来ます。

一般的に給与・賞与なども准看護師に比べ正看護師の方が高い水準です。

◆准看護師

医師や正看護師の指示なく自己判断で看護業務をする事は出来ません。

また役職に就くなどのキャリアアップは准看護師だと難しいようです。

看護助手と准看護師に違いはある?

准看護師は、医師や正看護師の指示があれば看護業務ができると言う事はすでにお伝えしたとおりですが、では看護助手という肩書きだとどうなるのでしょう。

看護助手と言うのは、正看護師・准看護師と同じように「看護」の文字が入ってはいますが、あくまで資格を持っていない助手と言う事で、患者に対する直接的な処置・看護は出来ません。

ちなみに、看護助手をしている人は、看護学校などに通い、正・准看護師を目指しながらもまだ資格を持っていない人達であることが多いようです。

准看護師制度が廃止になる!?

准看護師制度は、元々は戦後の看護不足の時代に、短期間で最低限の看護技術を持った医療現場の即戦力を手に入れるために設けられた制度です。

しかし近年、日本看護協会では、専門性の高まりや地位向上のため、准看護師という立場をなくし資格の統一が必要と言う声が広まっていて、准看護師制度廃止の為の署名運動なども行われているそうです。

よりレベルの高い看護をと考える日本看護協会の要請に、反対しているのが日本医師会です。

正看護師よりも賃金が低く、且つ同じような業務を行える准看護師という制度が撤廃されるのは、病院側としては経済的な負担が増えてしまうというのが理由のようです。

本当に廃止になるのか、なるとしたらいつなのか、まだはっきりと決まってはいませんが、いずれは廃止の方向へ向かっていくようです。

保健師・助産師は看護業務を行える?保健師助産師看護師法とは

かつては、助産婦規則・保健婦規則・看護規則とそれぞれの規則により資格・免許・業務は別個でした。

しかし昭和23年に保健婦助産婦看護婦法(2001年に保健師助産師看護師法に改題)が定められ、看護関係者の統一が計られることになりました。

保健師助産師看護師法は今まで20回以上の改正を重ねていますが、最近では、保健師・助産師は看護師免許が基礎資格であると明示されたそうです。

看護師としての免許を取った後、更に専門的な知識を身に付けて資格を取るのが保健師・助産師というわけで、当然看護業務を行うこともできるのです。

准看護師から正看護師になるには?

実際の業務はほとんど差がないにもかかわらず、労働条件においては差が出てしまう正看護師と准看護師。

学生生活や看護業務をする中で、看護のスペシャリストを目指し正看護師の資格取得を目指す准看護師も少なくないようです。

では、准看護師から正看護師になるにはどういった方法があるのかと言うと、

①定時制の看護学校へ3年通う
②全日制の看護学校へ2年通う
③2年の通信教育(准看護師の経験が10年以上必要)

この3つが挙げられます。

准看護師として働きながら学校へ通う人がほとんどだそうで、収入を得ながら正看護師の勉強ができる事や、実際の現場と勉強したことの比較でより深く知識を得られると言うメリットがあります。

しかし、仕事と学校、2足のわらじと言うことになりますので、学校のスケジュールに合うよう勤務を配慮してもらうなど職場の理解と協力が必要となってきます。
より早く看護師として貢献したい人は准看護師を、自らの判断で主体となって看護業務を行いたい人は正看護師を。

働く側としては違いはあれど、どちらも患者さんが元気になる為のサポートをし、人の為に働くことが出来る素晴らしい職業であることに変わりありませんね。

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