【伺う・窺う・覗う】意味の違いと使い分け。例文でわかりやすく。

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「伺う」「窺う」「覗う」この3つは同訓異義語ですね。

すべて「うかがう」と読む、同じ訓読みを持つ異なる漢字です(異字同訓ともいいます)。

「〇時にうかがいます。」「お話をうかがって…」など、ビジネスシーンや日常会話でもよく登場する言葉ですが、あれ?どの漢字を使えばいいんだ?と疑問に思う瞬間も多くあるのではないでしょうか。

この機会に、「伺う」「窺う」「覗う」の使い分けをしっかり覚えておけば、そんな悩みをひとつ克服することができます。

「伺う」「窺う」「覗う」の意味と違い

◆まずは「伺う」の意味から

「伺う」は、詳しく分けると2つの意味を持つ言葉です。

1、「聞く(尋ねる)」の謙譲語

2、「行く(訪問する)」の謙譲語

謙譲語というのは敬語の種類のひとつで、自分の立場を一段下げることで相手への敬意を表現する方法です。

1番の「聞く(尋ねる)」という意味合いで「伺う」を使うときには、例えば次のようになります。

例)内容を聞く⇒内容を伺う

ちなみに、敬語についてもう少し詳しく見てみましょう。

謙譲語(自分がへりくだることによって相手を立てる)の場合は「内容を伺う」となります。

尊敬語(相手を上げることで立てる)の場合は「内容をお聞きになる」です。

謙譲語は自分がすること、尊敬語は相手がすることについて表現する方法なので、「(私が)内容を伺う」、「(あなたが)内容をお聞きになる」という違いがあります。

「聞く」という単語を敬語表現にするときに、「誰が」という部分の違いで言い方が変化するということですね。

迷ったら、「誰が?」と考えてみると、尊敬語と謙譲語の使い分けがわかりやすくなります。

「聞く」=「(私が)伺う」、「(あなたが)お聞きになる」です。

 

さて、「伺う」のもう一つの場合を見てみましょう。

2番の「行く(訪問する)」という意味合いで「伺う」を使うときには次のようになります。

例)14時に行く⇒14時に伺う

「伺う」は「参る」と置き換えることもできます。

「14時に伺います」と「14時に参ります」はどちらも同じ意味の謙譲表現です。

◆「伺う」の使い方、よくある間違い

最近の新入社員は敬語の使い方が身についていない、というのは毎年春先になるとよく聞く嘆きですね。

「伺う」も間違った使い方をされやすい敬語のひとつです。

よくある誤用は次のようなパターン。

「聞きましたか?」という意味で「お伺いになりましたか?」=✕

「来る」という意味で「お伺いされる」「伺われる」=✕

これらを正しい敬語に直すと、「お聞きになりましたか?」と「いらっしゃる」になります。

どちらも「相手がすること(動作主=相手)」なので、謙譲語ではなく尊敬語を使うのが正しい言い方です。

ややこしいことを考えたくない場合は、とにかく【「伺う」は自分がすること(動作主=自分)だけに使う】と覚えておけばまず間違いありません。

◆「窺う」と「覗う」の意味と使い分け

さて、同訓異義語の「窺う」と「覗う」ですが、この2つはほとんど同じ意味と思っておいて大丈夫です。

どちらも「そっと様子を見る」という意味をもっていて、「様子をうかがう」「顔色をうかがう」というようなときに使います。

どちらの漢字をあてはめても間違いではありません。

より詳しく使い分けたい場合には、「のぞいて様子を見る」という意味のときには「覗う」を使うといいでしょう。

「覗う」は他の読み方では「覗く(のぞく)」となるので、覗き見るというニュアンスを含んでいる言葉です。

例文にすると「上司の顔色を【窺う】」「窓から部屋の中の様子を【覗う】」という具合に使い分けると、より適切ですね。

いかがだったでしょうか。

整理してまとめると、次のようになります。

 

「伺う」⇒「聞く(尋ねる)」または「行く(訪問する)」の謙譲語

「窺う」と「覗う」⇒どちらも「そっと様子を見る」という意味

 

一見ややこしい同訓異義語ですが、覚えておくと日常的に役に立ちそうですね。

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